WebでTRPG関連の記事を読み漁る日々(主に仕事中に)のNene-Keyです。
今回は思いついたままの書いてみます。ので、読みにくいかもしれませんが平にご容赦を。
ブログやコラムなどで様々な意見が飛び交っていますが、常々感じることは、「やっぱり、TRPGは難しい遊びなんだ」ということです。どの意見にも同意したくなる部分もあれば、違うんじゃないかと思う部分もあり、「これが正しい」と一概に言えない要素がかなり多いんじゃないかなぁ、と。
また、TRPGにおいてシステムだけではゲームが成立しないという側面も、難しい部分だと思います。システムはTRPGを遊ぶ際の道具であって、実際にそれを運用するのはGMですし、参加するPLによっても遊び方が異なってきます。同じシステムを使用しても、GMやPLの熟練やスタイルの差で全く違ったものになることも多くあります。
さて、TRPGでは何かと話題に上る、一般にFEARゲーと呼ばれているFEAR社のシステムについての、私個人の見解なんかをちょっと書いてみようと思います。
FEAR社の経営は、商業展開を念頭にTRPGを販売していくスタイルです。
となると、FEARゲーが目指すところは
・いかに多くのユーザーに受け入れられるか
・既存ユーザーだけではなく、新規のユーザーも取り込めるか
・一定水準以上の面白さを提供できるか
が主眼になります。これらの条件を満たすには、TRPGが今まで抱えていた問題を分析し、解消する必要があります。その問題とは
・他のゲームに比べ、ルールが煩雑である
→遊ぶために必要な準備が多すぎると、ビデオゲームなどの簡単かつ派手なメディアに流れてしまう。
・セッションの成功・楽しさはシステムだけではなく、プレイヤー達の力量に大きく依存する
→進め方に不慣れなGMやPLでは、十分に楽しめないかもしれない。
が大きなものだと思われます(少なくとも、私がTRPGを始めた頃はこの二つが壁でした)。
これらの問題を解消するために、FEAR社が取った対策は
・今までのTRPGセッションにおいて、個人レベルで行われていたテクニックをルール化する
→ハンドアウトによるセッション前の相談やシーン制による場面切り替えなど
・シナリオをわかりやすい構造・表記にし、不慣れなGMでもセッションをきちんと進められるようにする
→大筋がわかりやすいシナリオ、予め用意された描写や台詞など
です。つまりは、「最低限の品質を保証する」ための試みが色々なされているわけです。
よく、FEARゲーは一本道だとか、戦闘ばっかりだとか言われますが、それはきちんとした方針があるからそうしているのでしょう。少なくとも、一本道でない箱庭シナリオは紙面では書ききれませんし、セッションが成功するかどうかはGMとPLの腕にかかる部分が多い(負担になる部分が大きい)です。最後に戦闘が無いシナリオはTRPGでは少数派ですし、やはりラストは派手な戦闘をやりたいという人も多いでしょう。
そういう大多数のニーズを満たすのには、FEARゲーはよく出来たシステムだと思います。
まぁ、ありていに言えば「初心者向け」、「大衆向け」と言ったところでしょうか。
「初心者向け」のシステムですから、やはり慣れてくると先ほど挙げたような不満が出てきます。
しかし、慣れてきて「初心者」を脱したのならば、不満を漏らすだけで終わらせるのではなく、そのシステムを使って高度なプレイをすればよいのではないかと思います。「FEARゲーだから」という色眼鏡で見てしまって、システムの持つスペックを生かしきれていない人が多いのではないか?と最近よく思うようになりました。
熟練したGMやPLならば、FEARゲーをシステムとして使っても、十分満足のいくセッションを行うことができます。TRPGは運用次第でいくらでも楽しくできるんです。